モミジの葉透かし

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完成したモミジへの、5月の葉透かし。二葉一対のうち一枚を選んで切り、光と空気が内側まで届くようにしていきます。作る段階の木とは目的が違う——完成木に必要なのは、成長ではなく、いまの姿を保ち続けることです。

10:23
Ayumi / Uma / Fune
葉透かし ★★ モミジ

この木は今、何を必要としているか

葉刈りと葉透かし。作業の見た目は似ています。でも、問いはいつも「この木は今、何を必要としているか」——そこから始まります。

完成木に求められるのは、成長ではなく維持です。制作段階の木には小枝を増やすという目的がある。けれど完成木に同じことをする必要はない。いまの姿をこのまま保ちながら、中まで光と空気を通すこと——それが目指す状態です。だから「全部切る」のではなく「透かす」という発想になる。目的が変われば、作業の意味が変わります。

二葉のうち、一枚だけ

モミジの葉は「二葉一対」でひとつの単位を成します。そのうちの一枚だけを切る。シンプルな操作ですが、密に詰まった全体が、それだけで透けていきます。

軸が2本ある場合は、前後で切る向きを変えます。正面から見たとき、左右に葉が残るように調整する。これは手順ではなく、仕上がりの姿から逆算した判断です。どういう状態にしたいかを先に描いているから、どこを切るかが決まる。この構造が、作業全体に貫かれています。

外を透かせば、中に届く

作業は外側だけ。中の枝には手を入れません。外を透かせば、光は自然に内側まで届く——それで十分なのです。

必要なところに、必要な分だけ働きかける。手を入れすぎない節制が、完成木の管理における基本的な姿勢として、一連の作業に静かに貫かれています。何もしないことも、判断のうちです。

木に問い続けること

作業の後、水の状態はどう変わるか。葉を減らした分、乾きが早くなることもある。新芽の時期は吸い上げが変わることもある。状況は一様ではなく、決まった手順では測れません。大切なのは、観察する習慣です。

答えは木が持っています。だから、木を見続けることが仕事になる。

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