大品黒松の改作 #2 一の枝の針金掛け / 枝棚の調整

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松の針金掛けを、一番下の枝から順に仕上げていきます。一巻き目の締め加減、左右どちらに巻くかの判断、枝棚の広げ方——ひとつひとつの選択が、数年後の樹形を決めていきます。植え替え後に弱りが出た松の、回復への手当ても合わせて見ていきます。

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Fune
改作 ★★★★★ 黒松

休ませる、という選択

植え替えの後に少し弱りが出た松があります。本来であれば施すべき芽切りと短葉法を、今年は休ませています。省略ではありません。この木が自ら回復するための時間を、与えているのです。

今年の芽、昨年の葉、2年前の葉——三年分の時間が、今この枝の上にある。その状態を確かめてから、針金を入れていきます。

一巻き目が、すべてを決める

どちらに曲げたいか。まずそれを決めてから、針金の巻き方向を決める。慌てて手を出すと、あとから取り直すことになります。枝の前に立って、少し考える。その間こそが大事です。

最初の一巻きをやや締め気味に入れることで、以降の針金全体が機能する。逆に言えば、ここが緩めば何本巻いても意味がない。細い枝は指で支えながら、優しく。強さとは、加減の中にある。

手のひらを広げるように

一番下の枝が一番長く、上に向かうにつれて短くなる。盆栽の形の基本は、不等辺三角形にあります。最長点を決めてから、残りの枝を均等に広げていく——手のひらを開くように、枝棚を作ります。

面倒だからといって枝を切り落とすのではなく、なるべく多くの枝を残して使うこと。枝の数が、最終的な見た目の豊かさを支えます。今日かけた針金が、何年後かの樹形を決める。その先を想像しながら手を動かすことが、針金掛けというものかもしれません。

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