展示会に向けて仕立てられる真柏。頭部の芯を押さえ込み、細かい枝すべてに針金をかけながら、大きなドーム型へと整えていきます。今日残す枝と、将来手放す枝——その判断の一つひとつに、長い時間軸でこの樹を見る目が映しだされています。
前側に出てきた枝があります。本来なら樹形を乱すとして外すべき枝です。でも今回、その枝は残されました。「展示会に出すので今回は使う。将来的には外す」——その一言に、長い時間軸のなかで今を見る目が宿っていました。
今日の判断が、この樹の将来を縛ることはありません。展示会という場に応えながら、理想の姿へ向かう道は開いたままにしておく。そういう覚悟が、一本の枝の扱いに滲んでいます。
頭を小さくまとめると、樹は「若く見える」と言います。展示会に向けて仕立てる真柏には、時代を経た重みが必要です。大きく張りのあるドーム型——それは単なる技術的な形ではなく、何を表現したいかという問いへの答えです。
前側の輪郭ラインを先に固め、そこを起点に後ろ枝で奥行きを作る。この順序は、手を動かし始める前に完成形が心のなかにあることを前提としています。
後ろ枝を後方に引くと、正面から重なって見えていたジン同士に空間が生まれます。引かれた枝が場所を空けることで、ジンの存在感が際立ってくる。
すべてを見せようとしないこと。何かを引いたとき、別の何かが浮かび上がります。
ジンは枯れた枝です。乾いたまま曲げようとすると折れます。濡れたタオルを当てて十分に湿らせてから、はじめてかたちを変えることができる。
急ぐと失うものがある。待つことも、仕事のうちです。
今日整えた頭は、この樹が向かう先への一手にすぎません。展示会という一つの節目を前に、この樹の旅はまだ続いています。
完成のない旅のなかで、今日の一手をどう打つか。その問いに向き合い続けることが、盆栽の旅なのかもしれません。
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Will this Juniper be entered into the Kokofu ten next year 2026?
Yes! It is not yet certain if it can be exhibited due to judging, but Koji is working on this juniper, planning to exhibit it next year.