基本的な盆栽道具の紹介

上級:舟 -Fune- 盆栽道具

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針金掛けに必要な道具と、その選び方を考えます。アルミ線からはじめて、慣れてきたら銅線へ——強度の違いだけでなく、樹に馴染んでいくという美意識の話でもあります。どの道具が合うかは、作業を重ねた手が、少しずつ教えてくれます。

3:07
Ayumi / Uma / Fune
用具 通年

道具に、答えを求めない

針金掛けを始めようとすると、最初にこんな壁が来ます。何種類もある針金切り、アルミ線と銅線の違い、やっとこはいつ使うのか——一つひとつに「これが正解」があるような気がして、道具を揃えることが目的になりかけてしまう。

初心者にはこれ、慣れてきたらこれ、と段階を示しながら、選択肢が静かに並べられていく。押し付けるのではなく、道を見せる。

アルミ線から始めること

まず手にするのは、アルミ線です。柔らかく、失敗しても手が慣れていくのを感じながら覚えられる素材です。巻いて、外して、また巻き直す。その繰り返しのなかで、指がしだいに覚えていく。急ぐ必要はありません。

銅線は上級者の領域です。アルミより強度が高く、細いサイズでより強く固定できる。松柏に特に好まれるのは、強度だけが理由ではありません。

銅線は時間が経つと黒く変色し、樹の枝に自然と馴染んでいく。目立たなくなる——それは美意識の話です。針金は手段であって、主役は樹である。その視点が、銅線という選択のなかに静かに宿っています。

道具は、手になじんでいくもの

又枝切りは細い枝を、根切りバサミは太い枝を切るための道具です。やっとこは針金を引っ張ったり締め直したりするのに使いますが、最初から必須ではありません。電工用の道具が手に合えば、それで十分。盆栽専用にこだわることが、かえって道具への執着になることもある。

道具は揃えるものではなく、作業の中で少しずつ育てていくものかもしれません。何が使いやすくて、何が邪魔になるか——それは、繰り返し作業をした自分の手だけが知っています。

手に馴染む道具を、自分で選んでいく。どれが合うかは、針金を巻き続けた先に、ようやく見えてくる。

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